
- 管理職の判断が孤立していませんか。
- 心理的安全性が理念で止まっていませんか。
- 責任だけが強調され、守られる仕組みが不足していませんか。
管理職の疲弊は、経営リスクです。
医療機関における労務問題やハラスメント問題は、現場の個人対応で解決できるものではありません。
特に看護部門では、パワハラ問題や指導萎縮、管理職の孤立が人材流出につながり、結果として経営上の問題に発展するケースも少なくありません。
本研修は、心理的安全性を基盤に、管理職が潰れないための組織設計を整理するプログラムです。
なぜ今、管理職ライン機能の強化が必要なのか
職場全体の心理的安全性が低下すると、その影響は最初に現場管理職に集中します。
なぜでしょうか?
心理的安全性が低下すると、現場では次のような現象が起きます。
職場全体の心理的安全性低下
→ スタッフが本音を言わなくなる
→ 不満が水面下で蓄積する
→ 直接対話を避ける
→ 問題が“相談”ではなく“通報”になる
このとき、板挟みになるのが現場管理職です。
つまり、
- 上からは「成果責任」
- 下からは「不満・沈黙・圧力」
- 横からは「他部署との摩擦」
これらが現場管理職に集中することになるからです。
この板挟みにより、現場管理職はこうなります。
- 判断の孤立
- 相談できない構造
- 指導への萎縮
- 部門内の集団力学による疲弊
につながり、その結果、
- 離職増加
- 病棟機能の低下
- 安全配慮義務違反リスクの顕在化
というように、医療機関全体の経営的な問題に発展する可能性があります。
安全配慮義務の法的責任範囲や体制整備の実務については、
▶︎ 「医療機関における安全配慮義務違反のリスクと体制整備の実務対応」 をご参照ください。
心理的安全性を高めるとは、「発言しやすい雰囲気」を作ることではありません。
管理職が適切に判断し、その判断が組織として支えられる構造を整えることです。
心理的安全性の基本的な考え方については、
▶︎ 「医療機関における心理的安全性とは?ペイシェントハラスメント・安全配慮義務・離職リスクを下げる実務設計」 にて整理しています。
本研修の特徴

本研修は、一般的に語られがちな「管理職の責任と課題」だけに焦点を絞って行うだけではありません。
- 心理的安全性を実務に落とし込みます
- 管理職の業務負荷を前提に設計します
- 職員間ハラスメントや指導萎縮の構造を整理します
- 記録・報告ラインの整備を具体化します
- 経営層の関与ポイントを明示します
医療機関の現場経験と人事実務経験を踏まえ、机上論ではなく運用可能な形で整理します。
プログラム構成(例)
研修①:心理的安全性と管理職の孤立
- 心理的安全性が低下した組織で起こること
- 「任せている」と「放置」の違い
- 管理職が孤立する構造
- 報告・相談ラインの再設計
心理的安全性を理念ではなく、組織構造として整理します。
研修②:職員間ハラスメントと指導萎縮の構造
- パワハラの境界を改めて整理
- 指導とハラスメントの線引き
- 逆方向からの圧力が生む萎縮(いわゆる逆パワハラ)
- 部門内力学と管理職の疲弊
問題点を個人の資質に求めず、構造として整理します。
研修③:安全配慮義務と管理職の守り方
- 安全配慮義務がどこまで及ぶのか
- 管理監督者の位置づけ
- 判断を個人責任にしない設計
- 記録が管理職を守る理由
「守るための知識」を整理し、実務につなぎます。
対象者
- 看護部長・副看護部長
- 看護師長・主任層
- コメディカル部門長・主任層
- 院長・副院長
- 事務長・人事責任者
※管理職層のみの実施も可能ですが、経営層の同席・共有を推奨しています。
形式・時間
- 90分/120分/150分
- 対面/オンライン
- 単独実施/複数回シリーズ実施
医療機関の規模や課題に応じて構成を調整いたします。
ペイシェントハラスメント研修との違い
本研修は、職員間のライン管理と組織構造に焦点を当てた内容です。
患者対応(ペイシェントハラスメント)に関する制度整備や法改正対応については、別途「医療機関向けペイシェントハラスメント対策研修」にて体系的に整理しています。
目的に応じた組み合わせによる実施も可能です。
まずは現状整理から
管理職の疲弊は、表面化しにくい課題です。
まずは貴院の状況を整理するところからご相談ください。
ヒアリングを踏まえ、必要なテーマと実施形式をご提案いたします。
よくある質問(FAQ)

本研修はパワハラ防止研修と何が違うのですか?
一般的なパワハラ防止研修が「加害防止」を中心とするのに対し、本研修は管理職が孤立しない組織設計と心理的安全性の構築を主軸としています。
医療機関、とくに看護部門では、指導萎縮や判断の孤立が組織リスクに直結します。本研修では、管理職ライン機能を再整理し、結果としてハラスメント予防につなげます。
看護管理職(看護部長・師長層)向けにも対応できますか?
はい、可能です。
看護管理職層は、部門内の力学や人員不足の影響を受けやすく、心理的安全性の低下が離職や病棟運営リスクに発展しやすい領域です。
看護部門の実態に即した内容へ調整いたします。
いわゆる「逆パワハラ」問題にも触れますか?
はい、触れます。
部下からの過度な圧力やクレーム対応の集中など、管理職側が萎縮する構造も整理します。ただし、特定の概念を強調するのではなく、組織構造として分析します。
院長・事務長など経営層も参加すべきですか?
可能であれば同席を推奨しています。
管理職の判断を個人責任にしない体制づくりには、経営層の理解と関与が不可欠です。管理職保護は経営課題でもあります。
ペイシェントハラスメント対策研修との違いは何ですか?
ペイシェントハラスメント対策研修は、患者対応や法改正を見据えた体制整備が中心です。
本研修は、職員間のライン管理、心理的安全性、管理職保護の設計を扱います。
目的に応じて併用いただくことも可能です。
まだ課題が明確でなくても相談できますか?
はい、可能です。
管理職の孤立やライン機能の課題は、外から見えにくいことが多いため、ヒアリングから整理することを推奨しています。